amazonジャパンへの独禁法違反疑いとはいったい何だったのか?

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皆様は2016年8月にamazonジャパンへ対して独占禁止法違反の疑いがあると公正取引委員会が立ち入ったというニュースを覚えてますか・・・。

インパクトの大きなニュースでしたがその後どうなったのでしょうか?

公正取引委員会は2017年6月1日、独占禁止法違反の疑いがあるとして行っていたamazonジャパン合同会社への審査を終了するとの発表をしました。

公取委が問題視していたのは、amazonジャパン合同会社がamazonマーケットプレイスに出品する業者に対して出品関連契約で課していた、いわゆる「最恵国待遇」条項に対してです。amazonジャパンが疑いをかけられた「最恵国待遇」についての説明は次項でくわしく説明をさせていただきますが、amazonマーケットプレイスに出品する際、価格などの面で他のネットショップと同等かそれ以上に有利な条件で出品なければならないという契約がこれにあたります。またamazonジャパン合同会社は業者に、他のネットショップと同等の品ぞろえで出品するという条件も課していました。良くも悪くもあれだけの巨大ネットショッピングモールに出店を出来るのですから、それぐらいの条件は必須でも良いのでは?と筆者自身は思うのですが・・・。

公取委は、このような契約条件は出品者の事業活動を制限し、ネットショップ運営事業者間の競争をゆがめるなどと懸念し、独禁法違反の疑いで審査を行ってたのです。しかし、審査中にamazonジャパン側から、最恵国待遇の条項を契約から削除するなど自発的な措置を講じると申し出があったため審査を終了することにした。

というのがこのニュースのその後の流れです。

amazonジャパンが疑いをかけられた最恵国待遇とはいったいどんなものなのか?

日本最大級の企業法務支援サイト「企業法務ナビ」によるさらに詳しい説明に基づきますと。

<最恵国待遇条項の概要>

最恵国待遇条項とは、もともとは国家間の条約により締結相手国に有利な扱いを保証する約束のことであった。近年では、企業間の取引において、契約当事者の一方が他方に対し取引先の中で最も有利な条件での取引を保証する契約条項として、広く採用されている。もっとも、取引先の一社を有利に扱うという内容から、競争制限の一因になりえるとして問題視されている。最近注目された事例としては、アマゾン社の電子書籍配信サイトに関する事案があげられる。この事案は、アマゾン社が出版社に対して提示した条項に、「競合他社に有利な条件を提供する場合には、アマゾン社に知らせること」という条項があり、これが他社の競争を阻害しているとして、欧州委員会がEU競争法違反の疑いで調査をはじめたというものである。日本においては、最恵国待遇条項を理由として独占禁止法違反による摘発がされたことは未だない。

<最恵国待遇条項が契約に及ぼす影響>

最恵国待遇条項の典型的な例としては、売買契約において売主が買主に対し、売買代金等の取引条件につき、売主の取引先の中で最も買主側に有利な条件で取引することを保証する、というものである。このような内容の条項を締結すると、以下のような影響を及ぼす可能性がある。最恵国待遇条項が及ぼす影響は競争を阻害するマイナスの側面を有するものだけではなく、取引を促進するようなプラスの側面を有するものもある。
①競争の制限
商品の供給者と小売業者が売買契約において最恵国待遇条項を締結しているところに、新たに参入を希望する小売業者がいたとする。新規参入小売業者が供給者に対し、安価での卸売りを求めた場合、供給者は既存の小売業者の卸売り価格への影響を避け、安価での卸売りを拒否する可能性がある。新規参入小売業者が商品を安価で仕入れ、安価で販売することを考えていた場合、小売市場への参入が阻止されることになる可能性がある。
②取引の促進
ある商品の買主が特定の売主との取引のためにのみ投資を行った場合、当該投資を回収するために、買主は売主から継続的に商品を購入する必要が生じる。この場合、買主が売主との取引を余儀なくされている状況を利用し、売主が買主に対し、他の取引先よりも不利な条件に変更することが考えられる。しかし、売主と買主の間で最恵国待遇条項が締結されていると、競合他社よりも不利な条件での取引を余儀なくされることはなくなり、投資を進められるため、取引が促進される。【引用元:企業法務ナビ】

今後のamazonジャパンに何らかの影響はあるのでしょうか?

公取委には、出品者から「他の通販サイトでの価格を下げたいのに、amazonとの契約でできない」といった不満が寄せられていたそうです。本来、ネット上では通販サイトごとの価格の比較が容易にできるわけですから、公取委は、こうした契約関係が続けば、出品者の自由な取引や、通販サイト間の公正な競争が妨げられ、将来的には商品の価格が高止まりするおそれがあるとして調べていたそうです。

通販サイトの販売価格は通常、仕入れ値にサイトの使用料、配送費などのコスト、自らの利益を上乗せして決める。サイトの使用料は各社で異なり、例えばヤフーの場合だと無料です。amazonとの「最低価格契約」がなくなれば、両方の通販サイトに出品する業者が、今後はamazonより低価格で出品する可能性もあります。競合するネットショッピングモール、または業者や出品者にとってはプラスにもなると思いますが、amazonにとってはあまり喜ばれたものではないでしょうね。しかし、amazonジャパンはこれをバネにあらたなる成長をしていくことでしょう。その根拠が・・・コチラです!

ECサイト利用率・アプリの利用率・有料会員加入率・すべてがトップのamazon

こちらの調査は、ジャストシステムのネットリサーチサービス「Fastask」を利用したネット調査で、15~69歳の男女1100人が対象。調査期間は2017年4月28~30日に行われました。

同調査によると、過去1年で利用したことがあるECサイトは、1位が「amazon」(76.6%)、2位が「楽天市場」(69%)、3位が「Yahoo!ショッピング」(41.7%)、4位が「ヨドバシカメラドットコム」(19.9%)、5位が「ZOZOTOWN」(12.7%)との結果が出ています。

過去1年間のECアプリ利用率も、1位が「amazon」で62.9%、2位が「楽天市場」で57%、3位が「Yahoo!ショッピング」で37.8%、4位が「ヨドバシドットコム」で17.9%、5位が「ZOZOTOWN」で14.4%となり、順位はECサイトの利用率と同じだった。ECアプリがECサイトの利用率を上回ったのは、「ZOZOTOWN」だけでした。

有料会員の加入率においても、1位が「amazonプライム会員」で29.8%、2位は「ヤフー・プレミアム会員」で24.5%、3位は「楽天・プレミアム会員」で19.7%、4位が「ヨドバシ・プレミアム会員」で10%、5位が「ZOZOプレミアム・ZOZOプラチナ会員」で6.2%との結果。

有料会員サービスのうち、最も頻繁に利用するサービスも、1位が「amazonプライム会員」(46.3%)、2位が「ヤフー・プレミアム会員」(23.6%)、3位が「楽天・プレミアム会員」(19.7%)、4位が「ヨドバシ・プレミアム会員」(7.4%)、5位が「ZOZOプレミアム・ZOZOプラチナ会員」(2.9%)です。

こちらの調査は2017年4月に行われたものですので、2016年8月のamazonジャパンへ対して独占禁止法違反の疑いがあるというニュースの後もamazonの勢いはまったく衰えてはいなかったのです!

まとめ

amazonジャパンへの独禁法のこのニュース、出た時こそショッキングであったもののamazonの商売に対する取り組みの熱心さゆえに起きたものではないのかと思います。

贔屓目というよりは、ユーザーの方の回答にこそその真意があるのではと筆者は思うからです。もちろんamazonギフトカードの価値や利便性も何も変わっておりませんので、有意義な情報をこのブログより提供させてもらいますね。